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エネルギーの世界を変える22人の仕事

エネルギーの世界を変える22人の仕事、監修 諸富徹 編著 若手再エネ実践者研究会、学芸出版社を読了した。

エネルギーの世界を変える。22人の仕事 事業・政策・研究の先駆者たち

エネルギーの世界を変える。22人の仕事 事業・政策・研究の先駆者たち

  • 作者: 井筒耕平,川戸健司,小峯充史,分山達也,森大顕,佐々木裕,山東晃大,佐々木健洋,佐藤幸司,真野秀太,谷口彰,南原順,榎原友樹,相川高信,山下紀明,佐藤李子,豊田陽介,安田將人,池本未和,木村啓二,中山琢夫,浦上亜希子,諸富徹,若手再エネ実践者研究会
  • 出版社/メーカー: 学芸出版社
  • 発売日: 2015/04/18
  • メディア: 単行本
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自然エネルギーの分野で活躍する若手の方々が仕事のモチベーションや内容について述べている。
経営者や公務員、研究者など多岐にわたる方々であるが、同じ自然エネルギー業界で働いている。

多くの人に共通していたことは、
 ① 自然エネルギーを通して、地方を活性化させたいという気持ち
 ② 2011年の東日本大震災が大きな転機になっている点
 ③ 現場の近くで働いている点
である。

① に関しては、

  • これまで自治体の外から購入していたエネルギーを自然エネルギーによる発電でまかなうことで、お金が外に流出することを防ぐ。
  • 自然エネルギーによる電力を売電することで地域に利益が得る。市民出資により地域にお金が回る。

とった戦略がある。

② に関しては、
多くの人の意識が脱原発自然エネルギーに集まった。

③ に関しては、
転職をして地方自治体に移住するという選択をした著者もいた。
(高学歴で就職すると事業全体の上流でコンセプトや大枠を作る部分がメインの仕事になる場合も多いと思う。)
本書の著者の中でも発電機の近くで仕事をしたい、地域の人々の近くで仕事をしたいというモチベーションで転職されていた方がいた。

本書を読んで感じたこととして、
まず、自然エネルギーの普及にしろ、地域活性化にしろ経済性という視点が重要となると分かった。
FIT制度により自然エネルギー発電の比率が上昇したことに政策の影響の大きさを学ぶことができる。
また再生可能エネルギーの業界の中に多くのプレイヤーがおり、その中の人や会社の間の調整に苦労することが理解できた。

設計などのテクニカルな知識だけではなく、政策や経済についても見識を広めていきたいと思った次第である。