「地球温暖化」の不都合な真実
「地球温暖化」の不都合な真実、マーク・モラノ 著、渡辺 正 訳、日本評論社を読了した。
- 作者: マーク・モラノ,渡辺正
- 出版社/メーカー: 日本評論社
- 発売日: 2019/06/21
- メディア: 単行本
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内容
人間の出す二酸化炭素により地球温暖化が進行しているという定説に異議を唱える。
産業革命以降の平均気温の増加は小氷河期から温暖な期間に移行する途中であるためであり、人間が二酸化炭素を大量に排出し始めた数百年の期間より長いタイムスケールの変動である。つまり地球は温暖化していない。
中世には現在よりも気温および大気中の二酸化炭素が高い時期があり、人為的な二酸化炭素排出と気候変動の関係に説明がつかない。
仮に地球が温暖化していたとしても、国際的に提言されている二酸化炭素の排出量を減らすという方針は科学的に正しくない。地球の気候は二酸化炭素という単一の要因だけで変わるものではなく、多くの要因が絡み合っている。二酸化炭素の排出量を減らしただけで気温が下がるとは考えられない。
アル・ゴアやIPCC(気候変動に関する政府間パネル)が広める警告は科学的ではなく政治的なものである。IPCCが出す評価書にもデータの取り扱いやグラフの作成方法に不可解な点がある。
国際的な脱炭素の取り組みは、先進国が経済発展のために利用してきな安価な炭化水素由来のエネルギーを、アフリカなどの新興国に使わせないための口実としていると、著者は主張している。
感想
初めて地球温暖化の懐疑派の本を読んだが、地球温暖化について「よく考えてみればおかしいな」と思う点がいくつかあった。
・ 大気中に400ppm程度しかない二酸化炭素に地球温暖化させる影響力があるのか?
・ 「二酸化炭素の排出量さえ減らせば地球温暖化を阻止できる」といった風潮があるが、本当に二酸化炭素だけ減らしただけで気候が変わるのか?
・ 二酸化炭素を減らす対策に膨大なお金が使われているが、二酸化炭素が原因ではない可能性を考えると恐ろしいことではないか?
・ 最近の夏はとても暑くなっており、豪雨などの異常気象が増えていているように感じてはいるが、本当にそうなのか?
テレビや新聞で言われている地球温暖化を無批判に受けれ入れていたが、いわゆる「バカの壁」にはまっていたと感じている。
reliableeng.hatenablog.com
実際に地球が温暖化しているがどうかは分からないかもしれないが、実際に自分で気候データを調べたり、IPCCの報告書を読むなりして、地球温暖化が実際に起きていそうか?二酸化炭素が原因でありそうか?という点について意見をもっておきたい。
地球温暖化の脅威派も懐疑派も主張が強いので、自分で調べて意見をもつことが大事であると思う。
自分が知識がないことに関しては、ついつい専門家の意見に右にならえをしてしまいがちであるが、専門家の間で意見が割れることも多々あるし、科学も完全ではない。
本書を読んで、自分の頭で考えることの大切さを再認識した。